葉酸は1941年にホウレン草から発見されました。

ラテン語で葉やホウレン草を意味するfoliumから葉酸 (folic acid)と名前がつけられました

葉酸はビタミンB群の一種で神経管閉鎖障害の予防に役立つと言われています

妊娠初期に葉酸の摂取が少ないと神経管閉鎖障害の発症率が高くなると言われ

2000年に厚生労働省から葉酸の摂取を進める通知が出されています

葉酸は細胞分裂を促して蛋白質や核酸を作るために働き細胞を作るのを助けて新陳代謝や成長を促します

蛋白質を作るのにも必要で葉酸が不足すると口腔内、舌などに炎症の症状が出てきます

ビタミンB12と一緒に赤血球を作る役割もあり造血のビタミンと呼ばれています

胎児期や幼児期など細胞分裂が盛んな時期に必要な栄養素で子供の成長のために必要です

 

葉酸を多く含む食品

葉酸はアスパラガス、ホウレン草、モロヘイヤ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれています。

葉酸は光や熱に弱く茹でるとかなりの量が水に流れ出てしまいます

加熱せずに生のままサラダなどで食べるジュースなどにすると効率良く摂取できます

 

神経管閉鎖障害

葉酸は妊娠を考えている女性に必要な重要な栄養素です

妊娠初期にすぐに作られる神経管は約28日で閉じて成長に応じて

脳や脊髄に障害があると奇形や下半身麻痺など神経管閉鎖障害になってしまいます

葉酸はこの神経管閉鎖障害を妊娠初期のときに摂取することで発症する危険性の軽減に役立ちます

神経管閉鎖障害は先天性疾患の1つで1999年から2003年の調査では

1万人の赤ちゃんのうち5人から6人の割合で発症しているといわれます

妊娠4週目から5週目に発症して神経管の部分に障害が出て場所により

口蓋(こうがい)裂、無脳症、二分脊椎症に症状が現れます

二分脊椎症

脊椎が正しく作られなかったので下半身に神経障害が起きてしまうのを二分脊椎症といいます

性機能に障害や運動に障害や排便障害などに起こる可能性がありますが

実際には生まれてからしか脊椎の障害の度合いもわからないので

生まれてからしか正しい診断はできません

無脳症

脳の大半が欠けている奇形症の1つです

小さい塊の状態で頭蓋骨の欠陥も含めて無頭蓋症ともいわれます

成長に必要である脳幹の部分のかなりに欠陥が生じているので

無脳症の胎児の75%の胎児は死産になるといわれます

口蓋(こうがい)裂

口が裂けて口腔と鼻腔がくっついている状態を口蓋裂といいます

外見にも障害が現れ摂食障害、発音障害などが現れるといわれます

口腔と鼻腔がくっついている状態であるので食べたものが鼻の管まで入り

扁桃が腫れやすくなったり中耳炎になりやすくなったりします